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アニマティオーネ! 山口

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今回のアニマ04での振る舞い酒「貴」

今回の振る舞い酒「貴」

20140315_taka

 

 

TAKAHIRO NAGAYAMA

貴受付

永山本家酒造場は1888年(明治21年)に創業いたしました。
酒蔵は山口県宇部市に位置し、酒造りに欠かせない良質の水は、カルスト台地秋吉台・秋芳洞を源流とする厚東川の地下から組み上げたカルシウムなどのミネラルを含む「中硬水」 で、この水が代々弊社で造り出してきた辛口を特徴付けているのではないかと考えております。
一般的な日本酒造りにおいて水は軟水でミネラル分の少ないフラットなものが良いとされていますが、一方で、同じ醸造酒であるワインの世界では葡萄を栽培する土壌の石灰質がワインにミネラル感を与える重要な要素として定評を得ているのです。
現在、日本酒が「純米酒」になり国内のみならず海外にも進出していますが、世界に通用する醸造酒「SAKE」として普遍の価値を纏えるよう、酒蔵の土壌や風土を反映させたここでしかできない個性を磨くことが、杜氏永山貴博の酒造り哲学なのです。

酒蔵の伝統と革新

永山本家酒造場

ワインは葡萄自体の糖分からアルコールを醸造するため、葡萄の出来がワインの質に大きく影響しますが、日本酒の場合、酒米自体に糖分が無いため、米が麹になりでんぷんを糖に分解する酵素を作るというプロセスを経て漸くアルコールを作る酵母が出来上がります。
この時の米の蒸し具合、麹造り、酵母の発生、発酵の過程など、醸造の工程や加減が複雑で微妙なため、杜氏の経験や完成が重要とされてきました。
今まで原料の酒米にあまり関心がむけられなかったのはこういった日本酒固有の事情にもよりますが、蔵元自身が米を栽培し杜氏となり酒造りを探求することで、伝統や風習を超えた新たな酒造りの道を築くことができると考えています。

「貴」のコンセプトは、癒やしと米味

杜氏・永山貴博

杜氏・永山貴博

1975年山口県宇部市出身。山口県小野田高等学校終了後、カナダバンクーバーに2年留学。
1996年に国税庁醸造研究所(現、独立法人酒類総合研究所)酒類醸造講習を受講。
その後原料研究室において酒米の研究を行う。
1998年より自社にて酒造りに携わり、2001年より永山本家酒造場の杜氏となる。
04年に山口県内の若手の勉強会「山口県青年醸友会」を立ち上げ、初代会長となる。
その後06年より山口県酒造組合需要開発委員長として山口県発の東京での会食イベント「山口地酒維新」を企画、運営。

※これより上部のテキストは永山本家酒造場「貴」パンフレットより抜粋


INTERVIEW


2014年2月某日 AM10時
永山本家酒造場に訪問し、杜氏の永山貴博さんにインタビューしてきました。

むいち

「貴」ってどんなお酒?と言われたら、ずばりどんなイメージなんでしょう?

永山さん

うーん・・・、まぁ一言でいうと「飲むほどに癒される米味の酒」ですね。

むいち

癒される、ですか?

永山さん

そうですね・・・。
「お酒って何のために飲むのか」という根本を考えると、例えば毎日晩酌で飲むという人であれば、頑張った自分に対する今日一日のご褒美だったり、週末しか飲まない人であれば、一週間頑張った自分へのご褒美だったりしますよね。
さらに、友人たちと会って楽しく談笑しながらお酒を飲むと、また次の一週間も頑張ろうという活力にもなりますよね。
私の中では、お酒ってそういう「癒しの効果」があるんじゃないかと思うんです。

むいち

「癒し」って、単純に考えたら体力を回復するとかそういう意味もありますけど、今のお話を聞いていると、癒されるだけじゃなくて、活力までも与えてくれるもの、という一言では言い切れない感じが伝わってきますね。

もう一つ、「米味のお酒」というのはどういう意味なんでしょうか?

永山さん

酒の作り手というのは得てして「他の蔵の酒よりもうちの酒が美味しいでしょ?」というかんじで、技術自慢になりがちなんです。
色んなコンテストでうちは賞を取りました、とか、こんなに色んなコンテストで認められているんだから、ぜひ飲んでみて下さい、みたいな。それはそれで分かりやすいんですけどね。

でも、私の目指すお酒っていうのは、もっと素材を活かした素朴な食事と共ににあるものでありたいと思っているんです。

ミシュランの星を持つレストランで、素晴らしい料理と共に「ハレの日」に飲むお酒も素晴らしいですが、私はそれとは逆の、「日常」という意味の「ケの日」に飲むお酒を作りたいと思っています。

特別な日ではない日常に、小さなご褒美として飲むお酒。
だから、華やかな香りは無いけれど、炊きたての御飯を食べながら飲んで「あぁ美味しいな」と素直に感じてもらえるようなお酒。

そんな「癒し」と「米味」のシンプルなお酒を作っていきたいですね。

むいち

そなるほど。それを聞いて、「飲むほどに癒される米味」という言葉がストンと入ってきました。

永山本家酒造場さんでは、今まで地域のイベントなどでお酒を出したり、協力をされたりしたことはありますか?

永山さん

まぁ、協力とはどこまでかわかりませんけども(笑)

もちろん、中津瀬神社とか琴崎八幡宮などの祭事などでは、宇部でお酒を作ってる唯一の蔵として協力をしています。やはり、宇部の方々に愛される存在であるということは常に意識して会社を運営してますね。

むいち

なるほど…。

ちなみに、このアニマティオーネはアニソンなどの曲を流して楽しむイベントなんですが、永山さんはアニメや漫画とかは見たりしますか?(笑)

永山さん

(笑)まぁ漫画は見ます。

むいち

ちょっとこの話を掘り下げてみようかと思うんですが(笑)

永山さん

どこまでがどう共有できるのかが分かりませんが…(笑)
オタ層に行ってる人間ではないので(笑)

むいち

いやいや…(笑)
今まで読んだ中で印象に残っていたり、記憶にあるアニメや漫画があれば教えて下さい。

永山さん

そうですね。やはり、自分が関わる仕事の延長にある漫画ということで、ワインを題材にした「神の雫」であったり、「ソムリエール」であったり、「夏子の酒」あたりは読みましたね。

むいち

そういった本はどこで発見するんですか?
本屋とかで?

永山さん

本屋もですが、色んな業界の方から色々これがいいよって教えてもらったりすることもありますね。

むいち

小さい頃はどうでしたか?

永山さん

初めて買ったのは、「キャプテン翼」とかかな。
全部買ったのは「ろくでなしBLUES」とかですかね。

むいち

「ろくでなしBLUES」ってアニメもあったんでしたっけ?

永山さん

アニメにもなったかと思うんですけど、だいたいテレ東系なんで…この辺りは…。

むいち

あー(察し)
ちなみに、永山さんは多分全然想像がつかないんじゃないかと思うんですけれど、アニマティオーネのイベントに来るお客さんってどういう感じだと思われますか?

永山さん

えぇと…(笑)
私はそこを掘り下げるほどの知識はないんですが…(笑)
ただひとつ自分の中で興味としてあるとすれば、今うちはフランスに日本酒を輸出してるんですね。
もちろんアニメの世界の方はご存知だと思いますが、フランスで欧州最大のサブカルのフェスがありますよね。フランスってこういうコスプレとか日本のアート性を評価してるでしょう?
獺祭の桜井社長もおっしゃいますが、日本酒業界にとっては、フランス・パリっていうのは今後の世界戦略において大事だと思ってるんですよね。
パリのアート性っていうのは世界中が注目してますし、そういったところで評価されることはとても大きいですよね。

むいち

そこに永山さんの「貴」も、と。

永山さん

ええ。フランス人が自ら日本のモノを面白いと思って集まるイベントがあって、日本食も注目されているんだから、もっと日本酒も楽しんでもらいたいですよね。
「本物は本物を理解する」、みたいなところがあると思いますしね。

—この間に一度杜氏は席を外し、お酒を擬人化した同人誌を持って帰ってくる—
その流れで何故か「もやしもん」の話に…

同人誌


むいち

そういえば、納豆を食べた人は酒蔵に入ってはいけないって本当なんですか?

永山さん

何とも言えないとこなんですけど、実は最近結構その考え方が裏付けされつつありますね。
納豆菌っていうのは、思いの外強いみたいで(笑)
この前Facebookを見ていたら、納豆菌っていうのは宇宙から来たんじゃないかっていう話もあるくらいなんですよ(笑)
地球上にはない組成で、何をやっても死なないらしいですよ。

「もやしもん」とかは特にそうですけど、漫画っていうのは難しいと思われてるものを身近に感じさせてくれるのはおもしろいですね。

むいち

なるほど…。
すごく個人的な先入観ですけれど、歴史ある「酒蔵」と言うと内向きで頑固なイメージがあったんですが、永山さんのお話を聞いていると、すごくオープンで新しい所にも異文化にも意識を向けていらっしゃるんだな、と感じました。

では最後に、アニマティオーネ!に来てくれて「貴」を飲んでくれる方に向けて、メッセージをお願いします。

永山さん

ぜひとも、皆さんで音楽とお酒・料理の三位一体を楽しんで、皆様ゆっくりと癒されてもらったらなと思います。

むいち

ありがとうございました。「貴」買って買って帰りますっ!

ツーショット

Interview/text:むいち photo:GENKAI

今回「貴」のパンフレットを頂きました。物販コーナーに置いていますのでご興味のある方はお持ち帰りください。

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